アマミクヌムイ(越来グスク)
あまみくぬむい ごえくぐすく
概要
ギイクグシクと呼ばれた越来グスクは、標高80m前後の石灰岩丘陵上にありました。古老によると頂上は現在より高い場所にあり、東の海が見えたということです。
越来は沖縄島中部の重要な地域でした。のちに琉球国王となる尚泰久、尚宣威が王子時代に領有しており、彼らは越来グスクに住んでいた可能性があります。
発掘調査では、14世紀から15世紀の建物や炉の痕跡、墓、貿易陶磁器や青銅鏡片、石製勾玉等の貴重な資料が多数見つかっています。
また越来グスクは古い歌謡集『おもろさうし』に登場し、歌の中で琉球の創造神と語られる「アマミク」が作ったグスクと称えられています。アマミクが関わったという伝承、そして琉球独自の特徴を持つ聖地として、国指定名勝「アマミクヌムイ」に追加指定されました。
越来グスクのあった場所は開発により丘陵が失われ住宅地や公園になっていますが、公園内の拝所はグスクがあった過去の記憶を今に伝えています。