山水図屏風
さんすいずびょうぶ
概要
左隻には山々や樹木が描かれ、山間で暮らす人々の様子を描く。右隻には、画面奥に海(もしくは湖)が広がり、水辺に暮らす人々の様子が描かれる。
左隻の第六扇と右隻の第一扇には落款「春芳」、印章は朱文方印「春芳」とある。紙本彩色
佐伯春芳は高岡出身の日本画家。重願寺(高岡市大町)住職・法酬の実弟で、名は芳林、号は春芳。幼少期から絵を描くのが好きで、13歳の頃に中川菱香の門下に入った。非常に勉強熱心で、明治6年(1873)京都の塩川文麟に師事し、特に花鳥山水を得意とした。また各地の共進会等にも出品して入賞を重ね、門下生も多くいた。高岡の銅器・漆器及び染色図案の進歩に大きな役割を果たした(高岡市『高岡市史』中巻、1963年)