紅葉谷川庭園砂防施設
モミジガワテイエンサボウシセツ
概要
弥山から厳島神社の背後に流れくだる紅葉谷川に築かれる。昭和20年の枕崎台風で被災した「史蹟名勝厳島」の災害復旧事業として,昭和23年に着工,25年に竣工した。
砂防と庭園の専門家の協働により,土石流によって堆積した巨石を巧みに利用しながら,紅葉の名所として知られる紅葉谷公園の風景や厳島の歴史的風致との調和が図られた砂防施設である。
終戦直後の混乱期に,国及び地方政府と連合国最高司令官総司令部が連携して実現した,文化財の災害復旧事業としても貴重である。なお本件は,西海橋とならび戦後土木施設として初めての重要文化財指定である。