永代節用無尽蔵
えいだせつようむじんぞう
概要
本書は、天保2年(1831)河邉桑揚らが編纂し、江戸で出版された『永代節用無尽蔵』という国語辞書を、嘉永2年(1849)に京都の勝村治右衛門らが加筆して再版したもの。
ことばの読みからイロハ引きで漢字を求めることができるほか、武将略伝・武鑑・小笠原流礼式・時候といったジャンルや、世界地図・日本地図、富士山の彩色図を納めるなど、多様な内容の辞書となっている。
世界地図や富士山の図などが加筆されており、当時ヨーロッパ列強国の船が日本沿岸に訪れ、外国への関心が高まった事や、江戸時代に富士山信仰が盛んになっていた事など窺い知ることができる。