七絶
しちぜつ
概要
高岡市太田の国泰寺第59世管長・釈 大眉(敬俊)の漢詩書。
「洪音同一顕松/岡(こうおんどういつしょうこうをあらわし)
回答花々廿五/霜(かいとうはなばなにじゅうごそう)
祖苑無人伝/別調(そえんむじんにしてべっちょうをつたう)
檐声多/是堕宮商(えんせいおおしこれきゅうしょうだする)」
款記は「楞伽先師廿五回厳律小語/住中越国泰嗣法沙門大眉草」、引首印は白文長方印「正法眼蔵」、印章は白文方印「国泰/管長」と朱文方印「大眉/釈/敬俊」。
大眉の師・宗演の窟号は楞伽窟(りょうがくつ)であり、師の二十五回忌に詠んだ詩と思われる。
釈 大眉(1882~1964)は現静岡県熱海の医王寺・奈園定達の第三子として生まれる。13歳で釈 宗演(夏目漱石、鈴木大拙の師)の養子となる。敬俊、雲関窟とも。大正12年(1923)7月25日、大中寺(静岡県沼津市)25世住持。昭和19年(1944)に国泰寺59世(国泰寺派4世)管長に就任。ほか新潟県関興寺56世住持もつとめた。著書に『瑞鹿の名山』(関興寺,大正10年)、『閑雲忙水』正(昭和16年)、続(同32年,共に禅道会)などがある。享年83。伝記は『釈大眉禅師雲関広録』(大中寺,昭和41年)がある。
<参考>
・大中寺ホームページ
・醫王寺ホームページ
・美術人名辞典(思文閣)
(いずれも2025年1月25日アクセス)