紙本金地著色歌舞伎図〈/六曲屏風〉

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絵画 / 江戸 / 関東 

東京都
江戸
一双
東京国立博物館 東京都台東区上野公園13-9
重文指定年月日:20000627
国宝指定年月日:
登録年月日:
独立行政法人国立文化財機構
国宝・重要文化財(美術品)

 元禄期における江戸歌舞伎の活況を描いた本作品は無款記であるが、作風からみて、延宝年間(一六七三-八〇年)ころから元禄年間(一六八八-一七〇三年)にかけて江戸で活躍し、江戸庶民に絶大な人気を博した菱川師宣【ひしかわもろのぶ】(?-一六九四年)とその一派による制作とみて誤りがない。
 右隻に描かれた劇場の櫓幕には中村座の座元中村勘三郎の定紋に由来する銀杏の紋が認められる。これは五代将軍綱吉の娘が鶴姫と名付けられたことから、元禄三年(一六九〇)に町人が鶴の名と紋章を使用することが禁止され、従来の舞鶴紋を避けたためと考えられ、本図の景観年代は元禄三年の禁令以降とする有力な説がある。
 また、鼠木戸に掲げられた看板にはいずれも当時実在の役者の名が書かれているが、櫓下看板に登場する人気若女方谷嶋主水【たにしまもんど】が上方から江戸へ下った時期が、歌舞伎評判記の記載から元禄三年十一月を遡らないことが指摘されている。
 すなわち、座紋と特定役者の江戸下向時期の両面において、景観年代の上限は元禄三年と想定され得る。
 菱川派は多様な画面形式をもって歌舞伎図の類品を多数制作しているが、なかでも本図は最も大作であり、表通りの賑わいから舞台裏の楽屋、さらに芝居茶屋にいたるまで、本図ほど歌舞伎の諸要素を網羅する作例は他に知られない。描写も際だって精緻で、芝居の熱気をよく表現している。このように特別に丹念に制作されていることから、富裕な階層からの注文制作と思われ、流派の棟梁である師宣の直接の監督下に制作され、師宣自身が彩管を揮った可能性が高い。
 師宣の没年は元禄…

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