勝鬨橋
かちどきばし
概要
勝鬨橋は,隅田川河口近くに架かる道路可動橋である。東京港修築工事の一環として,東京市嘱託員成瀬勝武らの設計に基づき建設された跳開橋で,昭和15年6月に竣工した。
橋脚及び橋台は鉄筋コンクリート造で,上部構造は,中央二連の跳開部分と,その両側の固定部分で構成される。跳開部分は,中路式の可動桁及び機械装置よりなり,固定部分は,支間長86mの下路式タイドアーチである。
勝鬨橋は,海運と陸運の共栄を意図した特殊な構造形式で,国内唯一のシカゴ型二葉式跳開橋として,貴重である。また,国内最大の可動支間を有する大規模かつ技術的完成度の高い構造物であり,近代可動橋の一つの技術的到達点を示している。