にしん漁場建築
にしんりょうばけんちく
概要
・明治から大正年間にかけて日本海沿岸地域では、鰊漁で大いににぎわい繁栄しました。その漁場経営者たちは豊富な資金を利用し、母屋を中心とする、番屋、蔵などの大規模な施設を沿岸各地に建設していきました。この建物はそのうちの一つで、積丹半島の泊村に漁場を経営していた田中福松の住居兼漁夫の宿舎(元屋)です。
・この建物は、明治24年(1891)から基礎工事にかかり、同30年(1897)に完成しました。その後、昭和33年(1958)高島場所の名で知られた鰊千石場所の現在地へ移築されたもので、北海道炭礦汽船株式会社が創立70周年記念事業のひとつとして小樽市に寄贈したものです。
・建物の外観は、特徴的な大屋根中央の切妻造りの天窓、伽藍調(寺院風)を帯びた大屋根の庇などが目を引きます。内部には、鰊漁具や鰊番屋で生活していた人々の生活用具や文献・写真などが展示されています。
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北海道(地方指定文化財)