石井雙石篆刻資料
いしいそうせきてんこくしりょう
概要
石井雙石(1873~1971)は現大網白里市出身。少年時代より島田鏐蔵の薫陶を得、島田の学習塾・遠紹書院で書や漢学に対し研鑚を積んだ。明治39年(1906)に日本新聞の篆刻の懸賞に入選したのをきっかけに五世濱村蔵六に師事し、44年(1911)には梨岡素岳ら同門の有志とともに篆刻研究団体である「長思印会」を設立、同人向けの篆刻誌『彫蟲』を刊行するなど篆刻の発展に努めた。
昭和23年(1948)、日展に書の部門が設けられると初の審査員となり、以後日展を舞台に99歳で没するまで活躍し、文部省印、警視庁印、最高裁判所長官之印、千葉県知事印等の各官公庁の公印、東京大学印、日本学術会議印、明治神宮印の他、大手企業の社員、文化界、書檀で活躍する人の印など五千顆以上の印を刻したわが国を代表する篆刻家である。当コレクションは、雙石の業績を通観する上で重要な作品群である。なお、当コレクションは、平成6年度に千葉県立美術館が遺族から購入したものである。