月江正印墨蹟 警策
げっこうしょういんぼくせき けいせき
概要
学道には須らく勇猛心を発し・・・と書き出し、一切の雑念を放棄して一路邁進し、加えてさらに超ゆべからざる一重関を超えることこそ、禅道修行の要締であると説く。そして次には本幅のしたためられた時季に花ひらく梅花の清香にことよせて、七絶の形で偈頌を述べている。
これは楚の双峰なる人が、筆者月江正印のもとを去るに当たって与えた餞別の偈、ないしは警策という励ましの語であろう。至正3年(1343)の作である。双峰の伝は現在未詳。楚は湖南・湖北地方を指している。
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