水準原点 掩蓋
すいじゅんげんてん えんがい
概要
水準原点は,国会議事堂の前,憲政記念館の庭園に所在する。我が国の水準測量における原点であり,東京湾平均海水面を基準として,明治24年に設置された。原点は地下約10メートルの安定地盤から基礎を築き,花崗岩の台石に水晶板をはめ込んで表示する。掩蓋は原点を保護する上屋で,原点とは独立した構造をもつ。工部大学校造家学科一期生の佐立七次郎の設計による古典様式の記念碑的な建物である。
水準原点は,国家事業として展開した全国測量の統一的な基準であり,近代測量史上,高い価値を有している。