馬見岡綿向神社祭礼渡御図絵馬
うまみおかわたむきじんじゃさいれいとぎょずえま
作品概要
絵馬に描かれた渡御行列は、弘治3年(1557年)、蒲生氏郷の祖父である蒲生定秀が祭礼を再興した様子を描いたものであるとされる。画題に日野の歴史を象徴する存在である蒲生氏を登場させることで当時の日野の人たちが理想とした渡御行列の姿を描いたものである。一方で、御輿3基が渡御する祭礼の形態は現在においても同様であり、神輿の形状は、現存する神輿と類似している。芝田楽や獅子、神輿などは現在の祭礼渡御行列にも受け継がれている出し物であることなどから、日野祭の歴史的変遷過程を研究するうえでも貴重な資料である。