福田家住宅(鳥取県鳥取市紙子谷) 下の蔵
ふくだけじゅうたく(とっとりけんとっとりしかごだに) しものくら
概要
福田家住宅は鳥取平野南端,谷筋の紙子谷集落に所在する。福田家は近世には大庄屋に匹敵する家格を有し,主屋は17世紀前期の建設とみられ,鳥取県内で最古級の農家住宅として重要文化財に指定されている。
主屋の南には文(ぶん)政(せい)元年(1818)建設の上の蔵,主屋の西背後には文政6年(1823)頃建設の下の蔵が建つ。要所を海鼠(なまこ)壁(かべ)や鏝(こて)絵(え)で飾るなど家格にふさわしい意匠を持つ。福田家の土蔵2棟は,限りある宅地を巧みに利用した上層農家の屋敷構えを伝える重要な建物であり,土地とともに追加して指定して一体的な保護を図る。