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加賀藩士 上木家文書

かがはんし うえきけもんじょ

概要

加賀藩士 上木家文書

かがはんし うえきけもんじょ

歴史資料/書跡・典籍/古文書 / 安土・桃山 / 江戸 / 明治 / 大正 / 中部 / 石川県

石川県

戦国時代末期~大正時代

354点

石川県金沢市出羽町3-1

石川県指定
指定年月日:20150203

石川県

有形文化財(美術工芸品)

 上木家は越前府中(現在の福井県越前市)の出身で、関ヶ原の戦いでは前田利長に仕え、その後、知行千石を有する加賀藩士家となり、普請奉行など各奉行を務めた。また、加賀藩祖・前田利家の側室で、三代利常の生母である千世(寿福院)の実父である上木新兵衛に連なると考えられる。
 本文書は、上木家に伝来する354点の資料からなっており、戦国時代末期から大正時代のものが含まれている。加賀藩士家の基本的な文書である「知行宛行状」、「先祖由緒一類附帳」、「系図帳」などが揃っているほか、縁組や勤仕に関する資料、香道を含む学芸の資料も含まれている。藩政の実務を担った藩士家の詳細が伺え、加賀藩の職制や武家社会の様相、社会生活を研究するうえで格好の資料であり、学術的価値が高い。
 また、利常から上木家に宛てた「かな書状」や二代藩主・利長の書状、「豊臣秀吉朱印状」、18世紀末から19世紀初頭にかけての上木家屋敷図など、類例が少ない資料が含まれており貴重である。
 「辰巳上水江筋之絵図」は、幅15.0㎝、長さ708.0㎝の細い和紙を貼り継いだ絵図で、取水口から兼六園までが描かれている。図中には貼り込みなどが随所に行われ、寛政地震(寛政11年=1799年)前後の様子が書き入れられており、現認される絵巻の中で最も古い情報を持つものとみられ、辰巳用水研究に役立つと考えられる。
 本資料は加賀藩士で知行千石を有し、藩政の実務に携わった家の文書であり、また、藩主生母の実家関連の資料という点で価値が高く、有形文化財として指定し、その保存を図ることが必要である。

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キーワード

利長 / 前田 / 加賀 / 知行

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