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宿鴨宿鴉

概要

宿鴨宿鴉

日本画

竹内栖鳳  (1864-1942)

タケウチ、セイホウ

大正15年/1926

墨画・紙本・軸・1幅

92.0×116.0

左下に落款、印章

3回淡交会展 東京、日本橋三越 1926

13
宿鴨宿鴉(しゅくおうしゅくあ)
Birds at Roost
1926年
紙本墨画・軸 92.0×116.0cm
樹木が生い茂る水辺で、タベの塒(ねぐら)についた鴨と鴉(からす)を描いたものである。左右の木立を墨の濃淡を使って巧みに描き分けて、奥行きの深い画面空間をつくり出している。とりわけ、樹木の間の視界の先端に1羽ぽつんと置かれた鴉は心憎いほど効果的で、画面全体に果てしないひろがりを与えるとともに、タ暮れ時のとめどない寂寥感をじつによく表現している。ヨーロッパから帰国後、《和蘭(オランダ)春光・伊太利秋色》に代表される円山四条派に西洋の写実的思想を溶けこませたといわれる栖鳳の風景画は、一方では蕪村、呉春を引き継いだと見られる第1回文展での《雨霽(うせい)》のような世界を取り込みつつ、第5回文展での《雨》のような作風の変化を経て、本図のような作品となって結晶したと思われる。1914年、横山大観、川合玉堂、竹内栖鳳の三人による淡交会展がはじめて開かれるが、この作品はその第3回展に出品されたものである。

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栖鳳 / 竹内 / /

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