「東京十二題」より 大根がし

その他 

川瀬巴水 (1883-1957)
カワセ、ハスイ
大正9年/1920
木版(多色)・紙・1
36.5×24.2
左下に書込み(刷); 右下に年記(刷)、署名(刷)、印章

40
「東京十二題」より 夜の新川

川瀬巴水
一枚
紙・多色木版
縦三六・四 横二四・二
大正八年(一九一九)
東京国立近代美術館


41
「東京十二題」より 大根がし

川瀬巴水
一枚
紙・多色木版
縦三六・五 横二四・二
大正九年(一九二〇)
東京国立近代美術館


42
「東京十二題」より 春のあたご山

川瀬巴水
一枚
紙・多色木版
縦三六・五 横二四・二
大正十年(一九二一)
東京国立近代美術館


川瀬巴水(1883ー1957)は東京の生まれ。本名文治郎。荒木寛友らに絵の手ほどきを受ける。鏑木清方に入門を請うが容れられず、清方の勧めで白馬会葵橋洋画研究所で洋画を学び、岡田三郎助にも指導を受けた。明治四十三年清方に入門を許され、巴水の号を受ける。大正七年、同門の伊東深水の木版画「近江八景」を見て版画への関心を喚起され、同年渡辺庄三郎の知己を得て初めて版画を出版。創作版画運動に対して、伝統的な木版技術による新様式の開拓をめざす渡辺版画には、深水の他橋口五葉、山村耕花、名取春仙らが加わっていた。巴水は中でも写生に基づく風景版画に独自の世界を切り開いた。
「東京十二題」は「駒形河岸」「夜の新川」「五月雨ふる山王」「井のかしらの残雪」「大根がし」「品川沖」「木場の夕暮」「深川上の橋」「戸山の原」「雪の白ひげ」「雪に暮るる寺島村」「春のあたご山」からなるシリーズで、江戸の名所に加えて都市として拡がり変貌する東京の姿を季節感たっぷりに写し出している。
「夜の新川」について、作者は「板画の「藍」そのままの眼も冴ゆるばかりの澄んだ夏の夜。空には星が一つ、二つ、ドツシリとした蔵と蔵の間を照らす瓦斯(がす)の火影。其の当時、蔵といふものに一種の興味をもつて居た私は、此「夜の新川」を得たのです」と語っている。また、「大根がし」については「大根河岸は、京橋の傍にある青物市場です。江戸の名残りをとどめた古い建物と、軽快な感じを与へる新らしい青物との、二つの対照を主としたものです。また青物市場特有の雑然とした感じを現はすことに努めました」と述べている。(古田)


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