雪景

絵画  油彩画 / 大正 / 日本 

黒田清輝 (1866-1924)
くろだせいき
1919(大正8)年
油彩・板
26×34.8
額装

 大正八年の二月、東京には珍しい大雪が降った。このときに黒田は、幾枚かの雪景色の絵を描いており、この作品も、その中の一点である。
 当時の有力な美術雑誌である『美術新報』において、黒田は雪にふれて「光線や空気や周囲の景物の映帯するときに、決して雪は雪其物丈の単純な白ではない。雪の色が白いといふ時は殆どないと云っていい」と感想を述べている。
 やわらかくて量感のある雪を、画家は絵の具をやや厚塗りにして、巧みに表現した。雪の積もっている屋根の描写というものは、意外とたやすいものだが、地面に積もった雪を描くというのは、実際かなり難しい芸当である。
 ここで黒田は、小さな板の上に、いわば骨太の筆の跡を効果的に残しながら作品を仕上げた。色調の統一感、簡潔な構図、あたたかみを感じさせる雪の表現など、小品ながら黒田の数ある作品中でも、玄人好みのする秀抜な油彩画といえよう。(中谷伸生)

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