ブルターニュの小湾

その他 

山本鼎 (1882-1946)
ヤマモト、カナエ
大正2年/1913
木版(多色)・紙・1
15.1×21.5
[1回日本創作版画協会展] 1919

107
ブルターニュの小湾
Bay in Britany
1913(大正2)年
木版、紙 15×21.5㎝
woodcut
山本は創作版画運動の熱心な推進者の一人であり、少年時代から身につけた木版画の技術は確かだった。版画制作は1920年ごろで終わっており、作品の数も少ないが、洋画家としての力量と木版画家としての技量が佳作を生み、なかでも1912年からの滞仏時代の版画に秀作が多い。とくに〈ブルターニュの小湾〉は構図、配色、彫りと摺りの木版技法、と三拍子そろった山本の代表作である。青草を食む黒白の牛を前面に大きく描き、両側に赤い帆船を配した水色の海面には遠く航跡か波頭か、白い筋が数本引かれ、そのまた先に小さく赤い帆船が見え、その向こうに小高い丘とはるかな空が続いている。素直で明快な構図と配色により遠近感が巧みに演出されていて、当時の洋風版画として出色の出来である。礬水を引かない和紙のため、絵具を軽く刷くように摺っていることから、淡い柔らかな色調となり、穏和で素朴な入江の情景を効果的に表現している。1913年夏、画友小杉未醒とフランス北西部のブルターニュ地方を訪ねた時の制作である。

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