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絹本著色 聖徳太子絵伝(断簡)

けんぽんちゃくしょく しょうとくたいしえでん(だんかん)

概要

絹本著色 聖徳太子絵伝(断簡)

けんぽんちゃくしょく しょうとくたいしえでん(だんかん)

日本画 / 南北朝 / 関東 / 茨城県

茨城県

南北朝時代

縦21.7cm 横35.2cm

1幅

水戸市酒門町2096番地2

水戸市指定
指定年月日:20111028

代表役員 藤本 貫大

有形文化財(美術工芸品)

 本図は「聖徳太子絵伝」の一部であり,二つの場面からなる。一つは「六角堂始造立之」と墨書される場面で,画面右上では16歳の太子が物部守屋討伐の戦勝を願って山城国愛宕山での夢中で老翁に堂建立の霊木を尋ね,その下で職人が用材を切り出し並べ,さらに画面左下では堂内の太子が秦河勝と問答する異時同図法の表現が用いられている。『聖徳太子伝暦』からのモチーフではなく,『元亨釈書』に記される逸話から採っている。他の一方は,角髪姿の太子が邸内に坐し,黒袍の三人の人物が縁に侍す構成で,18歳のとき太子が東山,東海,北陸の三道に勅使を使わす場面と思われる。
 断簡ながら時代の遡る「聖徳太子絵伝」が大変貴重であり,国指定重要文化財「木造聖徳太子立像」を持つ浄土真宗の名刹善重寺が所蔵していることにも大きな意義がある。

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