七大寺日記
しちだいじにっき
概要
平安時代末期に南都七大寺などを巡礼した際の見聞記。嘉祥元年(1106)大江親通の撰とされる。
内容は、東大寺・興福寺・元興寺・大安寺・西大寺・薬師寺・法隆寺の順に、各寺の縁起・堂舎・仏像などについて簡略に記し、行基の伝記を書き加えている。『七大寺巡礼私記』と並んで、12世紀頃の南都寺院の状況を記す史料として重要である。
本帖は建長7年(1255)に書写されたもので、現存する唯一の古写本である。もとは東寺観智院に伝来した。
奈良国立博物館の名宝─一世紀の軌跡. 奈良国立博物館, 1997, p.307, no.133.