明月記<自筆本/嘉禄元年夏、天福元年十一・十二月>
めいげつき<じひつぼん/かろくがんねんなつ、てんぷくがんねんじゅういちじゅうにがつ>
概要
『明月記』は、藤原定家(一一六二~一二四一)の自筆日記である。源平の争乱から承久の乱後に至る変動期の朝廷・公家社会の実相や鎌倉幕府の動静をはじめ、定家自らの文学活動や所感などを記した鎌倉時代研究の第一級史料である。本書は、国宝の冷泉家時雨亭文庫本の欠ける嘉禄元年(一二二五)夏と天福元年(一二三三)十一・十二月の各一巻からなり、嘉禄元年本は承久の乱後において現存する最初の一巻、天福元年本は現存する最終の一巻として貴重である。