古今和歌集〈藤原定家筆/〉
こきんわかしゅう
概要
藤原定家(一一六二~一二四一)が嘉禄二年(一二二六)に書写した『古今和歌集』(二十巻)で、中世以降の『古今集』研究に多大の影響を与えたいわゆる「嘉禄本古今集」の原本である.帖の末尾に嘉禄二年、定家六十五歳の時に書写した旨の奥書があり、その奥に定家の子為家がその子の為相にこの本を譲与した旨の奥書がある。本文中には定家自筆になる和歌の書入れ、校合注記、人名や場所等の勘物書入れ、朱点などが稠密に付されており、定家の『古今集』研究の跡を伝えている。
附の文書は、室町時代にこの『古今集』を冷泉家から借用披見された三代の天皇の礼状で、冷泉家における伝来を伝えている。
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