臨礼器碑冊
りんれいきひさつ
概要
明末に生まれた朱彝尊(しゅいそん)は博学多識で、康熙18年(1679)、51歳の時に博学鴻詞科に推挙され、『明史』の編纂に従事。要職を経たのち、晩年は病によって帰郷し、曝書亭を築き著述に専念しました。その詩は王士禎と並称され、経学・金石学の碩学として知られています。
清の初め頃、楷書・行書・草書が主流を占めるなかで、金石学に造詣の深かった朱彝尊(しゅいそん)は、篆書や隷書を得意としました。友人の鄭(てい)簠(ほ)が隷書を善くして脚光を浴びたのは、朱彝尊の漢隷復古を提唱した影響であったといわれます。