大白木の亥の子さま
おおしらきのいのこさま
概要
本件は、佐賀県唐津市の大白木地区に伝承される、「亥の子さま」と呼ばれる稲の収穫祝いの行事である。地区の子供たちが、ワラトビと呼ばれる稲藁の束を頭に被って家々を祝福して廻り、その年の収穫に感謝するとともに、子供の無事な成長を祝う。各家では、土間の荒神を祀る神棚の下や玄関の上がり口などに供物を用意して子供たちを出迎える。子供たちは、各家の玄関で、「トービトビトイトイトイ」と大声で唱えながら廻り続け、世話役の合図がかかると外へ出て次の家に向かう。
子供たちを担い手として伝承されてきた特色ある行事であるが、近年は少子化によって、参加年齢の範囲を広げて行事を行うようになってきていることから、早急な記録の作成を必要とするものである。