小向の獅子舞
こむかいのししまい
概要
享保年間(1716~36年)にこの地の旧家高橋七兵衛宅から出た僧、顕妙院日義上人(けんみょういんにちぎしょうにん)が修得し伝授した一人立三頭獅子舞である。大きなささら、両側から二人で打つ大太鼓、竜頭型獅子舞、明確な緩急、すり足の所作等が特徴である。舞手は青年、仲立ちは小学生が担当する。
元々は9月18日、19日の八幡大神(幸区小向)の例祭に披露されていたが、最近は8月第2日曜日に行われている。八幡大神の祭り以外に神社・寺院の落成式等にも舞われる。
宵宮の時、練り込みといって町内を巡る。練り込みは子ども達が台車を引き、その台車が行列の先頭に立ち、台車には太鼓を乗せる。台車に続いてささらを摺る少女が続く。ささらに続き、榊を持ち三宝を持った長老・弓張提灯が続く。途中、氏子の人々が三宝に賽銭を入れたりする。先導者は賽銭を出した人々を祓う。次に仲立2人が続き、大獅子・女獅子・中獅子が従う。獅子に続いて笛数名が従い、最後に弓張提灯の2人が続く。
練り込みの時には道行の曲を奏する。囃子は大太鼓・笛・ささらで、獅子は羯鼓(かっこ)を打つ。道行曲の外に「入端(いりは)の吹っかけ」「岡崎の吹っかけ」などを演奏する。