金剛峯寺本坊 護摩堂
こんごうぶじほんぼう ごまどう
概要
紀伊山地北方の山上盆地高野山の中央に所在する、高野山真言宗の総本山。中心をなす大主殿及び奥書院は、客殿と庫裏、書院を接続した複合建築で、文久2年(1862)の建築。独特の間取と屋根形式を示す、高野山諸寺院に特徴的かつ伝統的な本坊の形式の規範であり、総本山寺院に相応しい破格の規模と威容を誇る。大主殿の上段や上々段、大広間などの諸座敷や、皇族の休憩所や座主の控え間となった奥書院などは、良材を用い、彫刻や絵画、金物などに意匠を凝らして、高い格式を示す。境内には江戸前期から幕末までの、幾多の被災を超克し復興を遂げた堂舎が群として残り、歴史的に価値が高い。