日本図
にほんず
概要
イタリア・トレント出身の宣教師マルティーニがつくった日本図であり、ブラウ編『新中国地図帳』(1655年、アムステルダム)に収められた。
日本列島は南西から北東にかけて、比較的正しい方向に伸びている。東北地方の海岸線も、それまでのオルテリウス・ティセラ型日本図と大きく異なって正確である。能登半島・紀伊半島・房総半島なども正確に描かれ、蝦夷島の位置もほぼ正しいものである。朝鮮も島でなく半島として描いており、正確な最新の地理情報が盛り込まれている。
マルティーニは、都合10年近く中国に滞在していたので、羅洪先作の『広輿図』(16世紀後半)を手に入れ、これを情報源としてこの地図を作ったと考えられてる。