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布袋図・朝陽図・対月図

ほていず・ちょうようず・たいげつず

概要

布袋図・朝陽図・対月図

ほていず・ちょうようず・たいげつず

絵画 / 東洋画(日本画を除く) / / / 中国

胡直夫筆 偃渓黄聞賛 無住子筆

こちょくふ えんけいこうもんさん むじゅうし

南宋-元/13世紀

布袋図 縦83.9 横32.0 朝暘・対月図 各縦80.3 横32.1

三幅対

重文

「布袋図」の筆者と伝えられている胡直夫は、中国の記録には見あたらず、日本でのみ知られている逸伝の人物である。目と口などにだけ、わずかに濃墨を点じ、淡墨の柔らかな筆で朦朧とした表現がとられており、南宋初の画僧智融にはじまる罔両画様式が継承されている。図上には南宋末の名画偃渓黄聞(一一八九-一二六三)の賛があり、製作期もほぼその頃とみられる。「朝陽・対月図」は王逢う辰の対句にもとづいて、破衣を繕う僧と月の下で経を読む僧が描かれている。「朝陽」の賛には「元貞乙未夏午」、「対月」の賛には「無住子作并書」とあって、筆者は無住子、元の元貞元年(一二九五)の作と知られている。胡直夫同様、その伝記は不詳である。「布袋図」「朝暘対月図」とは、本来無関係に製作されたが、日本において三幅に組み合わされ、鑑賞された。なお、「布袋図」には足利義満(一三五八-一四〇八)のの鑑蔵印「道有」が、「朝陽・対月図」には同じく義満の鑑蔵印「天山」印が捺されており、かつては義満の所蔵品であったことがわかる。初期には、三幅とも牧谿筆と伝承されていた。足利義満-義政-徳川家康-尾張初代義直と伝来した。

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