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大葉子

概要

大葉子

その他

山崎朝雲  (1867-1954)

ヤマザキ、チョウウン

明治41年/1908

木・1

115.0×33.0×38.0

台座に署名

2回文展 竹之台陳列館 1908

122
大葉子
Obako(Heroine in ancient times)
1908(明冶41)年
木 高115㎝
wood
第2回文展(3等賞)
1907年に開かれた第1回文展に出品された彫刻作品はそのほとんどが洋風の造像法による石膏像であった。これに対し岡倉天心の理想のもと伝統的木彫の復興を目的として米原雲海、平櫛田中、山崎朝雲らが日本彫刻会を結成した。そして翌年の第2回文展には米原雲海の木彫〈寒山子〉とともにこの作品が出品され、両作とも3等賞を受賞した。しかし、ここに見られる柔らかな衣紋の流れ、風にひるがえる裾、豊かな表情とふくよかな身体表現は伝統的木彫の技法からは生まれ得ないものである。朝雲は1897年に彫刻家小倉惣次郎から塑像を木へ写しとる星取法を学んでおり、この作品にもそのような洋風彫刻の技術の応用が感じられる。なお大葉子は上代の烈婦で、6世紀欽明天皇の時、夫の調伊企●(つきのいきな)に従って新羅征討に従軍し、夫は敵にとらえられて殺され、彼女もまた捕えられ、悲しんで「韓国(からくに)の城(き)のへに立ちて大葉子は領布(ひれ)ふらすも大和へ向きて」とうたったと伝えられる。

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キーワード

文展 / 彫刻 / 作品 / 雲海

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