塩山蒔絵硯箱 しおのやままきえすずりばこ

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工芸 / 室町 / 関東 

東京都
室町
木製漆塗、長方形、被蓋造の硯箱で、蓋甲の周縁は削面を取る。身の見込みには中央の硯台上部に平壺形水滴を、下には長方硯を嵌め、硯台の左右には大小の懸子を納める。懸子下の上下…
総高5.1
(蓋)縦24.6 横22.7 高2.2
(身)縦23.7 横21.8 高4.4 (㎝)
1合
東京国立博物館 東京都台東区上野公園13-9
重文指定年月日:19920622
国宝指定年月日:
登録年月日:
独立行政法人国立文化財機構
国宝・重要文化財(美術品)

室町時代中期のいわゆる東山期には、高度な蒔絵技術が発展した。それとともに意匠面においても、物語や和歌といった古典に因んだ歌絵意匠が盛行し、多くの名品が生み出された。
 本硯箱もその一例で、千鳥の群れ飛ぶ磯辺に松の図様と、図中に配された「君」「賀」の文字から、『古今和歌集』巻第七「賀歌(読人しらず)」のうち、
 しほの山 さしでのいそに すむ千鳥 きみがみよをば やちよとぞなく」の歌意、歌枕である「塩山」の情景を意匠化したものと知られる。
 各種の蒔絵技術に金貝を駆使した巧緻な技法とともに、蓋表から蓋裏・身の内面へと連関する巧妙で洗練された意匠構成になり、かつ閑雅な風情をたたえた硯箱の優品である。

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