旧長崎税関下り松派出所
ながさきぜいかんさがりまつはしゅつしょ
概要
長崎港は鎖国時代も我が国唯一の外国との窓口として開かれていた。開港後も貿易港として重要な位置を占め、税関がおかれた。下り松派出所はその一施設として設けられた。現在は市立歴史民俗資料館別館として使われている。
庁舎は正面を海に向けて建つ煉瓦造、平屋建の建物で、正面両端に三角破風をみせた端正な意匠になっている。内部は検査場、倉庫、事務室等からなる。建物の後方には便所があって渡廊下で繋がり、敷地は煉瓦塀で囲まれている。
旧長崎税関下り松派出所は小規模であるが、よくまとまった煉瓦造の建物で、附属の便所、敷地を囲む煉瓦塀など明治時代の税関施設の状況をよく伝えており、資料的価値が高い。