藍彩貼花文四方器
らんさいちょうかもんしほうき
概要
三彩は、緑・黄・藍等の低火度の色釉を施した陶器の制作技法である。我が国では奈良時代に緑・黄又は褐色・白の奈良三彩が唐三彩に倣い焼成されており、その最古の伝世品として正倉院三彩がある。
作者は、正倉院三彩「三彩鼓胴」の復元で知られるが、その経験から得た知見と技法を活かし、さらにペルシア陶器等の研究成果を取り入れながら、現代的な造形感覚で独自の作風を確立した。
本作品は、藍彩(酸化コバルト)を多用し、「中国風」の貼花文を配した四角形の器で、作者の三彩技法の展開を示す優れた作例である。
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国(文化庁 工芸技術資料)