日高遺跡
ひだかいせき
概要
日高遺跡は、榛名山東南麓に広がる相馬ヶ原扇状地南端部に位置する。浅間山を噴出源とする火山灰層に覆われて、弥生時代の集落が良好な状態で保存されている。扇状地端の谷部には足跡や畦を支える木組遺構を当時のままに残した水田跡があり、谷の西側の微高地には方形周溝墓、土坑墓、壺棺からなる墓域、さらに東側の微高地には居住域のあることが確認されている。近接する水田(生産域)、居住域、墓域の組み合わせによって、当時の暮らしを総合的に知りうる重要な遺跡である。
昭和52年、関越自動車道建設に伴う事前調査によって発見され、翌昭和53年に保存が決定され、所有者の同意を得られた区域について、平成元年に史跡指定が行われた。
今回、これまで地権者の同意が得られなかった地域の市による公有化が進み、未公有化地については所有者の同意が得られたので、この部分を追加指定し、遺跡の全面保存を図ろうとするものである。