山水図(水色巒光図) さんすいず(すいしょくらんこうず)

日本画 / 奈良県 

伝周文筆、江西龍派賛、信忠以篤賛、心田清播賛、
室町時代 15世紀/文安2 1445
紙本 墨画 淡彩 掛幅
縦108.0 横32.7
1幅
国宝

 一般に詩画軸は煩わしいほど多くの画賛で余白が埋められていて、本図ほど余白が生かされている例は少ない。上辺には三人の禅僧による画賛が行儀よく並んでおり、江西龍派は俗世間から隔絶した山水の色と光とを称え、二人めの信仲明篤はこの図から春の兆しを感じ取っている。だが、最後の心田清播をも含めて三僧ともこの図においては木陰の書斎が主題であることを見逃してはいない。都の俗塵のなかでの生活を余儀なくさせられている禅僧にとって、理想郷は画中に求めるしかなかった。心田清播は文安2年(1445)5月という年月を記している。これによって画面の左右どちらかの片隅に重点をおいた、いわゆる辺角の景から雪舟のように中軸を明示した山水への転換が図られた時期が推測できる。この図は、一時代を画した周文が姿を消し、雪舟が育とうとしている日本水墨画界の重要な転回点を象徴する傑作である。

聖と隠者 山水に心を澄ます人々. 奈良国立博物館, 1999, p.216, no.109.

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