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リナルドとアルミーダ

りなるどとあるみーだ

概要

リナルドとアルミーダ

りなるどとあるみーだ

油彩画

ミニャール、ニコラ  (1606-1668)

みにゃーる、にこら

フランス

17世紀

油彩、カンヴァス

152.0×198.5cm

1

リナルドとアルミーダは、16世紀末頃にイタリアの詩人タッソーによって書かれた叙事詩『解放されたエルサレム』に登場する恋人たちである。物語の舞台は、第1回十字軍がエルサレム奪回をめざして進む11世紀末。十字軍の勇士リナルドの活躍に、十字軍を壊滅するよう命を受けた美しい魔女アルミーダが挑戦する。ところが彼女の憎しみは間もなく愛に変わり、二人は運命的な恋に落ちてしまう。 この物語は17世紀から18世紀にかけてイタリアやフランスの画家に好まれた主題で、ミニャールと同時代のヴァン・ダイクやプッサン等も描いている。この絵では幸福の島に憩う恋人たちがクピドとともに大きく描かれており、リナルドはアルミーダの瞳の中に、アルミーダはリナルドが差し出した鏡の中に、それぞれ愛に燃える自分自身を見い出す場面である。背後ではアルミーダの愛の魔法にかかった戦友を救出しようとやってきた騎士二人が草むらから顔を覗かせている。このあと物語は、自らの使命を果たすべく愛を捨て、恋人のもとを去ろうとするリナルドに、アルミーダが呪いをかける場面へと展開する。 作者のニコラ・ミニャールは、画家ピエール・ミニャールの兄で、「アヴィニヨンのミニャール」とも呼ばれた。国王ルイ14世の宮廷画家となり、貴族社会の中で高い評価を受けて、貴族たちを最良の顧客とした。

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