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春宵

しゅんしょう

概要

春宵

しゅんしょう

絵画 / 日本画 / 昭和以降 / 奈良県

上村松園  (1875~1949)

うえむらしょうえん

奈良県

昭和/1936

絹本著色

144.0×67.0㎝

奈良市登大路町10-6

奈良県立美術館

 掛行燈がほんのりともっている春の宵。料亭の中庭をのぞむ廊下での一場面であろうか。駆け寄って耳打ちをする女性、その言葉を静かに受けとめる女性の、ゆとりのあるまなざし。着物の裾に雅やかな夜桜があり、ほの暗い庭に山吹の枝が静まる美しい春の宵を、上村松園はさらに突き抜けて、ひとの世と人生の中にある美を見つめている。女性美をとおして描かれるこの精神美こそ、松園芸術の独自性であり、芸術的カタルシスを与える所以ともなっている。松園61才の春に成るこの作品は、薫り高くもの憂い季節の風情に、ひとのこころの美しさを溶しこんでいる。

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キーワード

松園 / 上村 / 女性 / しょうえん

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