天球儀〈(渾天新図)/(銅製)〉 てんきゅうぎ〈(こんてんしんず)/(どうせい)〉

歴史資料 / 江戸 / 関東 

東京都
江戸/1673
1基
東京都文京区目白台1-1-1
重文指定年月日:19860606
国宝指定年月日:
登録年月日:
公益財団法人永青文庫
国宝・重要文化財(美術品)

天球儀は、天に散りばめられた星々、黄道や赤道などの位置を球面上に表わした器具である。
 この天球儀は肥後熊本藩主細川家に伝来したもので、江戸時代初期の天文学者安井算哲【やすいさんてつ】(渋川春海、一六三七-一七一五)が考究し、工人津田友正に寛文十三年(一六七三)に作製させ、「渾天新図【こんてんしんず】」と称した。
 全体は銅製であるが、鋳銅台に大小の龍形支柱を立てて、大きい支柱の胴部には地平環の〓を差しこみ、小さい支柱の口部には地平環の他の一方を噛ませている。天球は南北の中心軸に支えられて回転し、星座の状態の変化がわかるようになっており、それら全体を板台の上に置いている。
 地平環の表面には方位を示す干支を銀平象嵌で表わし、天球には二十八宿の線や常現圏などを陰刻している。二十八宿や北斗などの星の位置には金銅鋲を打ち、その傍らにその名を金平象嵌で示し、そのほかの星座や星座名は銀鋲、銀平象嵌で表わす。黄道は帯状に線刻して七十三孔をあけ、立春・夏至等の二十四節気の各文字を象嵌し、赤道の方は銅製帯をはめて示し、三百六十五と四分の一に区分している。また、南極の近くには、銀平象嵌で「渾天新図」「南極三十六度常隠而不見」の文字がある。
 板台の表面には、中国と日本における天文器具の歴史を概述し、「渾天新図」を考究するに至った旨の算哲の識語が陰刻されている。裏面には寛文十三年癸丑春日作製記の刻銘があり、算哲が考案した「渾天新図」をもとに津田友正がこの天球儀を作製したことが判明する。
 この天球儀は、算哲の初期の学問研究の跡を伝え、近世科学史上に価値が高い。

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