美人

絵画  日本画 / 日本 

荒井寛方 (1878-1945)
あらいかんぽう
制作年不詳
絹本着色
112.8×41.8
軸装

 古代東アジアで行われたハープの一種箜篌(くご)を持つ天平美人を題材にした作品。作者の荒井寛方(一八七八~一九四五年)は、明治末ごろから昭和前期にかけて、主に日本美術院で活躍し、法隆寺金堂壁画の模写にも携わった栃木県出身の日本画家。
 荒井が所属した日本美術院は、一八九八(明治三十一)年に岡倉天心を中心に組織され、一九一四(大正三)年に横山大観らによって再興されて今日に至る美術団体。岡倉天心が古代アジア美術に強い関心を抱いていたころもあり、日本美術院の画家たちはインドや中国をはじめとする古代アジア文化をテーマに選ぶことが少なくなかった。荒井も、大正期にインドを訪問した経験を基に、仏教や歴史を主題とした作品を数多くのこしている。この作品もそうした荒井の古代憧憬を伝える作品の一つだが、同時に近代日本が古代文化に抱いていた具体的なイメージをも見ることができるだろう。(生田ゆき)

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