後三年合戦絵巻(写)
ごさんねんかっせんえまき
概要
後三年の役は、永保3年(1083)から5年間、奥羽の清原氏の血族の争いからおこった合戦で、陸奥守源義家と奥羽の豪族清原一族の間で戦われ、義家はこの乱によって武名をあげ、またこの乱が奥州藤原氏繁栄の基礎ともなった。この合戦を描いた後三年合戦絵巻は鎌倉時代の代表的戦記絵巻であり、本作はその写本である。作者の源 は円山応挙に学び、応挙門の二哲と称された画家。この図は、応挙の画風を継承した温雅な画趣を特色としながら、流麗な書と清楚な色彩をふんだんに使って描かれている。特に、合戦の場面に見られる凄惨な描写は、臨場感に溢れ、見る者の眼を引きつける。
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