新沢千塚古墳群
にいざわせんづかこふんぐん
概要
S50-12-039[[新沢千塚]しんざわせんづか]古墳群.txt: 越智岡丘陵の西北部、県道戸毛久米線の南北両側に見られる丘陵上には、約350基からなる古墳群がみられる。きわめて顕著な古墳群であるところから新澤千塚とも川西千塚とも呼ばれて来た。350基前後の古墳のうち大部分は径10メートルから30メートルを計る円墳であるが、9基の前方後円墳、1基の前方後方墳、12基の方(長方)墳を含み、その多様な墳形の存在が1つの特色となっている。内部施設は、大多数が木棺直葬であるが、粘土槨、礫槨、横穴式石室をもつものまで確認されている。古墳の大部分は中期末から後期に属するものが多いが、若干、前期に含めうるものもみられる。また外見上、小古墳とみられた第126号古墳では、漆盤、銅製柄付皿、鏡、玉、龍文唐草透彫方形金板、銀製空玉、垂下式金製耳飾、ガラス皿、ガラス壺、金製指輪や帯金具など大陸的な色彩のつよい副葬品をもつ古墳もあり注目される。奈良県下における最大級の古墳群であるばかりでなく、その内容、構造ともに他とは各段の違いをもった優れた古墳群といえるであろう。