地蔵菩薩像 じぞうぼさつぞう

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日本画 / 奈良県 

鎌倉時代 14世紀
絹本 著色 截金 掛幅 一幅一鋪
縦92.1(上5.8補絹) 横38.1
1幅
中蔵院(岡山)旧蔵
重要文化財

 地蔵菩薩は、釈迦如来の滅後、次に弥勒如来が現れるまでの無仏世界において、衆生の済度にあたる。六道、すなわち天・人・阿修羅(あしゅら)・畜生(ちくしょう)・餓鬼(がき)・地獄(じごく)の六種の生き物の世界のあらゆる所に赴くとされ、その行動性を表すため、飛雲に乗った立像でよく表されたが、この様に山水景観中に坐る静的な図もある。補陀落山(ふだらくせん)の観音を表す図からの連想により構成されたかとも推量される。像容は、僧形で左手に宝珠、右手に錫杖を執り、通例と変わらない。相貌や体躯は小さく引き締まって端正にまとまる。着衣の青緑系を主とする彩色と過剰気味の細緻な截金文様、また山水描写に取り入れた素朴な水墨画的手法など、宋元画の影響も見られ、鎌倉時代後期の仏画の傾向をよく示す作品である。

奈良国立博物館の名宝─一世紀の軌跡. 奈良国立博物館, 1997, p.316, no.169.

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