釈迦三尊像 しゃかさんぞんぞう

日本画 / 奈良県 

鎌倉時代 14世紀
絹本 著色 金泥 掛幅
各縦117.0 横58.2
3幅
聖衆来迎寺(滋賀)伝来
重要文化財

 獅子がわだかまる宝壇上に坐す正面向きの釈迦如来像を中心にして、向かって右には獅子に坐す文殊菩薩像、向かって左には六牙白象に乗る普賢菩薩像を表している。いずれもが涌雲か飛雲に乗って虚空に浮かんでいる。釈迦は頭光と円光を負い説法印を表し、金身に赤衣を着けている。文殊菩薩は黄肉身、身には袈裟をまとって両手に如意を執る。普賢菩薩は白肉身、身に条帛、裙と天衣を着けて白蓮華を持している。
 宋元画の影響の強い作品で、たとえば釈迦の低い肉髻、面長の顔貌、強くしなる眉目、両側に二線を引いて表す鼻梁、長い爪などの特徴ある表現は其処に起因する。また両脇侍の装飾的な宝冠、複雑な鞍の形式、文殊菩薩の袈裟着用などにも宋元画に倣う。各尊の着衣上に截金文様ではなく細かい金泥文様を配しているのもそうした傾向の現れである。なお、金具を表するのに胡粉下地に金泥を重ね、厚みを持たせていわゆる金泥盛上彩色とするのは、鎌倉時代末期以降好んで用いられた技法である。

奈良国立博物館の名宝─一世紀の軌跡. 奈良国立博物館, 1997, p.314, no.163.

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