慶心比丘尼蘇生譚関係史料
けいしんびくにそせいたんかんけいしりょう
概要
長宝寺は閻魔信仰が盛んなことで知られているが、中世にはすでに信仰の拠点として厚い信仰を集めていた。長宝寺の慶心という比丘尼が頓死し、閻魔王のとりはからいにより3日で蘇生、逆修供養の必要を人々に説いた。後に慶心が読経中に、光る青蜘蛛があらわれるという奇瑞があった、という慶心比丘尼蘇生譚を記した1513(永正10)年の年紀を持つ『よみがへりの草紙』や、1737(元文2)年に製作された絵巻物『長宝寺縁起』などの史料を伝えている。中世から現在に至るまで続く、広く厚い長宝寺の閻魔信仰を物語る史料となっている。