順正理論 巻第六残巻
じゅんせいりろん
概要
順正理論 巻第六残巻
じゅんせいりろん
内題にのちの書き入れで「説一切有部順正理論巻第六」と記すが、つぶさには有部の教学の正統説を主張する衆賢造、玄奘訳『阿毘達磨順正理論』(八十巻)をいう。本経は大同元年(806)5月中旬、桓武天皇の皇后藤原乙牟漏のために敬写された経で、穀紙、すなわち楮紙十六枚を継ぎ、巻首の紙背継ぎ目2か所に「中臣之寺」の朱方印を捺し、他に「法隆寺/一切經」の墨方印を捺す。表紙見返しに「法隆寺舎利堂會式料六十五巻之内」と記してあり、はじめ中臣之寺に納められたものをあらためて舎利会式料としたことがわかる。
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