蛾と蝶 がとちょう

素描 / 昭和以降 

三岸好太郎 (1903-1934)
みぎし こうたろう
昭和9年/1934
墨・紙
縦28.6×横24.8cm

蛾と蝶
Moth and butterfly
1934年
北海道立三岸好太郎美術館蔵[D-60]

三岸好太郎が1934年に描いた独立展出品作の油彩画「飛ぶ蝶」(当館蔵[O-63])は、6匹(頭)の蝶を題材とし、それらが白い壁にピンで留められた様子を「標本箱のような」とも語られたりするが、まさにその「標本箱」が、この素描には描かれている。
最晩年の主題となった蝶や貝殻を、いつ制作のモチーフとして発想したかは定かではない。知人(広島の画廊主・佐渡久士)にあてた手紙の中で三岸は、ルドンや円山応挙の蝶の制作にも触れ、また北海道大学の昆虫学の泰斗であった松村松年博士に海を渡って移動する習性のある蝶のことを聞いて「豊富なモティーフえお得る事が出来た」とも記している。さらにさかのぼれば、札幌での中学時代、北海道大学農学部の林学教室で昆虫標本画を描くアルバイトをしたことがあったという。標本箱のイメージはその頃から目にしていたものでもあっただろう。そのアルバイトでは、研究用の標本画であるから正確に写実的に描くことが求められたが、三岸はつい「芸術的に」描くので、何度もやり直しをさせられたというエピソードが伝わっている。

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