井筒 いづつ

日本画 

横山大観 (1868(明治元)年-1958(昭和33)年)
ヨコヤマ・タイカン
明治30年/1897年
紙本彩色
135.6×83.5

人形のように愛らしい少年少女が、井戸のそばで何やら親しげに遊んでいます。サイズの合わない大きな靴を履いた少年は、撫子の花を一輪つまみ、いたずらっぽく井戸に落とそうとしている様子。見つめる少女の胸にはほのかな恋心が…?近現代の日本画壇を牽引してきた横山大観が、青年期に描いた貴重な作例。「伊勢物語」第二十三段にある、幼なじみの男女が後に歌を交わし、めでたく結ばれた、という話に材を取っています。
 水戸に生まれた横山大観は、1885年 東京英語学校に入学し、渡辺文三郎に鉛筆画を学びます。1889年東京美術学校に入学。橋本雅邦に学び、岡倉天心から啓発を受けます。1898年日本美術院創立に参加、同年の第1回展に出品され銀牌を受けた《屈原》は、厳島神社が所蔵しています。1900年頃より朦朧体と称される没線描法による制作を実践しました。1906年 日本美術院の茨城県五浦移転に伴い同地に移住。1914年 日本美術院を再興。1937年には文化勲章を受章しました。

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