絹本著色十字架捧持マニ像 一幅
けんぽんちゃくしょくじゅうじかぼうじまにぞういっぷく
概要
本図が本県に伝来する由縁は、(1)本図を所蔵する天目山棲雲寺(臨済宗建長寺派)の開山である業海本浄が文保2年(1318)に入元し、杭州天目山幻住庵の中峰明本(普応国師)に嗣法し、嘉暦元年(1326)に帰国した際に将来したものか、(2)キリシタン大名であった有馬晴信が、舶載された本図を九州の地においてキリスト像として入手、礼拝していたのを、慶長17年(1612)に甲州に移された際に持参したか、いずれかの可能性が高いと考えられている。