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コンポジション

概要

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油彩画

坂田一男  (1889-1956)

サカタ、カズオ

昭和30年/1955

油彩・キャンバス・額・1面

44.5×32.5

45
コンポジション
Composition
1948年
油彩・麻布 53.0×41.0㎝
滞仏中、フェルナン・レジェに師事しただけに、その作品は同時期のレジェの影響を強くうけている。ただし、レジェの骨太の強靭(きょうじん)さはないものの、エスプリにみちた理知的な画面をつくりあげており、これはともすれば造型性をわすれ、情緒的になりやすかった、同時代の日本の洋画のなかでは稀なことであった。その姿勢は、帰国後の作品から晩年にいたるまで、一貫している。比較的小品が多いものの、その小さな画面では、身辺のさまざまな事物をモティーフにしながら、平面化と抽象化がこころみられ、まさに独自の造型思考が凝縮されている。ことに戦後の作品では、黒い線と色面による描かれた「図」に対して、ニュアンスにとむマティエールの灰色の「地」が、独特の物質感をもちはじめている。この作品では、灰色のザラザラした地と平板な色面との対比、さらに矩形の構成と赤く縁取られた平面のなかで浮遊するような球体との対比といった多重の対比に造型的なおもしろさがある。

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キーワード

油彩 / 作品 / / 画面

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