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現在位置−存在 A

概要

現在位置−存在 A

その他

木村光佑  (1936-)

キムラ、コウスケ

昭和46年/1971

孔版、リトグラフ・紙・1

71.0×101.0

@

9回リュブリアナ版画ビエンナーレ展 ユーゴスラビア、リュブリアナ近代美術館 1971

70
現在位置―存在 A
Present Situation―Existance A
1971年
孔版、石版・紙
72.4×102.6cm
下辺左より署名、書込み:Artist''s proof, Present Situation―Existance A, Kosuke Kimura
1971年 第9回リュブリアナ国際版画ビエンナーレ展(国際大賞)
木村光佑の関心は常に「現在」にある。現代は、「自然科学は異常に発達し、それにともなう技術の発展、産業構造の急変など特異な状況」にあり、「人間は疎外され、すべてが捉えがたくなっている」という木村は、この状況を写真や雑誌などの印刷された映像をアッサンブラージュ(寄せ集め)した版画で示そうとする。《現在位置》シリーズはその出発点にあるもので、「混沌とした現代社会に占める自分の位置」を確認するための版画制作であった。その一点である《現在位置一存在 A》はがらんとした部屋と大写しの女の顔をダブルイメージにした画面にさまざまの映像を散らしている。膝を抱えて坐る人物やマスクをした顔、ドアの歯車などが、ものの虚と実の二面性を見せるようにポジとネガで併置されている。映像を彩る赤から緑への色の帯は画面に漂う空しさをいっそう強調しているようだ。1960年代はポップ・アートが日本で流行、写真製版を利用したシルクスクリーンが登場した時期で、木村はちょうどこの時流にのるように登場したともいえよう。

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ビエンナーレ / / 国際 /

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