笙(笙本袋共)
しょう(しょうほんぶくろとも)
概要
17本の竹管が束ねられており、下部の吹口から空気を送ってハーモニカのように和音を奏でる雅楽器。高音域の音色は「天から差し込む光」を表すとされる。篳篥・龍笛とともに「三管」と呼ばれ、雅楽に欠かせない管楽器の一つ。
佐賀藩主・侯爵鍋島家伝来の雅楽器のうち14点は、「唐衣」と「壽」の銘が入った2つの黒漆塗の箱に収められて伝わった。これらはもと10代佐賀藩主鍋島直正の所持品であり、その長女貢姫(みつひめ)へ、のち貢姫の弟である直大(なおひろ)へと譲られた。その経緯は、直大没後の昭和6年に栄子夫人が整理を行った際の書付に記されている。
この笙は「唐衣」の箱に収められて伝来した。